原因
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◎ヒトの場合
病原体はバルトネラ菌であり、この菌を保有した猫に咬まれたり引っかかれたりする事により感染する。
また、猫−猫間、猫−犬間をノミが媒介している事があるが、そのノミが直接人間を咬む事によっても
感染する事がある。
◎動物の場合
ヒトの場合に同じ。
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症状
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◎ヒトの場合 数日〜2週間程度の潜伏期間の後、傷口部分の丘疹(※1)や膿痕(※2)、発熱、
疼痛(※3)等を発症の他、数週間から数ヶ月続くリンパ節の腫脹(※4)が主な症状。
稀に(約0.25%)脳症を併発することもある。
脳症はリンパ節腫脹の1〜3週間後に、突然の痙攣発作や意識障害によって発症する。
◎動物の場合
感染した犬猫は菌血症(※5)を起こすが、特別な症状は示さない。
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治療
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◎ヒトの場合
リンパ節の腫脹が軽い場合は自然治癒を待つ。
リンパ節の腫大、疼痛が明らかな場合は抗菌薬を投与する(明確な効果は認められないが)。
◎動物の場合
保菌状態でも基本的には無症状であるため、治療の対象にはならない。
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予防
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◎ヒトの場合
@猫の保菌状態は不明なので、ペットにも注意する。
A猫の爪は切っておく。
B猫を過剰に興奮させ、引っかかれたり咬まれたりしないようにする。
Cノミの定期的な駆除、予防を行う。
Dもし感染の疑いがある場合は、犬猫と接触した事を医師に伝える。
◎動物の場合
ノミの定期的な駆除。
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まとめ
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前述の通り、この病気は日本ではあまり知られていないので、国内での報告件数はあまりない。
だが、アメリカでは患者が年間4万人を超えていると言われている。
またこの病気の発生は4月〜12月にかけてが多いので、 ノミの発生・増殖と関係があると思われる。
なので、この時期は特に注意が必要。
この病気の予防の基本は、ノミの駆除と犬猫に引っかかれないことなので、
そこに気をつければまず問題ないだろうと思われる。
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